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日本の医療大麻 事情 最新レポート

日本の医療大麻 事情 最新レポート

投稿日:2020年 4月 13日/ 更新日:2020年 4月 21日

医療大麻は今、世界中で広がりつつあります。

日本でも元女優の高樹沙耶が医療大麻の解禁を訴えるなど、その有用性についての理解が徐々に認知されつつあります。

そして2019年12月にはついに医療大麻による難治性てんかん治療の治験の見通しがたっています。

 

それでは、日本の医療大麻事情を見ていきましょう。

 

医療大麻とは

 

医療大麻(メディカルカンナビス)は大麻に含まれるカンナビノイドという成分を利用した薬のことを指します。

カンナビノイドには、CBD(カンナビジオール)やTHC(テトラヒドロカンナビノール)などが含まれます。

 

なお、CBDは日本でも合法な成分ですが、THCは違法な成分となっています。

また、大麻の利用法として医療大麻以外に娯楽用や産業用があります。

娯楽目的で大麻を利用するのが娯楽用、衣服や縄などに使われるのが産業用です。

 

医療大麻の働き

 

それではなぜこれほどまでに世界で大麻解禁の動きがでているのでしょうか。

それは医療大麻のもつ可能性にあります。

 

医療大麻がどのような症状に対して潜在的なメリットがあるか、として以下があげられています。*1

 

  • 関節炎の慢性的な痛み
  • HIV・AIDS
  • 多発性硬化症
  • 末梢神経障害
  • 発作

 

ここで「潜在的」となっているのは、多くは研究の段階ということにあります。

医療大麻の効果で病気が治るというわけではありませんのでご注意ください。

 

医療大麻ではありませんが、CBD関しての研究は以下にまとめています。

 

 

 

日本の医療大麻の現状

 

2020年現在、日本では医療大麻は認められていません

一方で、欧米諸国では医療大麻解禁が進んでおり、それに伴う「大麻ビジネス」に多くの企業が参入しています。

この動きを「グリーンラッシュ」といい、同時に大麻の研究も進んできています。

 

合法的な大麻成分 CBD

 

日本では医療大麻は認められていませんが、大麻の茎から抽出した成分カンナビジオール(CBD)は認められています。

そのため、日本でもCBDオイルがオンラインストアや店舗でも手に入るようになってきました。

CBDについては以下の記事で詳しく解説しています。

 

 

 

なぜCBDは違法ではない?

 

CBDも大麻に含まれる成分であることは間違いありません。

では、なぜCBDは合法で違法にはならないでしょうか。

 

それは、CBDが「ハイ」にならならないこと。

そして、大麻取締法で禁止されている大麻草の葉や花からではなく、茎から抽出されていることが理由になります。

一方で、医療大麻には「ハイ」になる成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が含まれており、違法となっています。

 

 

医療大麻解禁の動き

 

日本では未だに認められていない医療大麻ですが、多くの団体や組織、個人が医療大麻解禁に向けて運動をしています。

 

日本てんかん協会

 

日本てんかん協会は2019年に厚生労働大臣に対し、「カンナビジオール医薬品(CBD)承認」に関する要望書を提出しています。

 

要望の内容
CBDは、大麻草の中の向精神作用のないカンナビノイドで作られ、陶酔性や衝動性の副作用はなく乱用使用の原因とはなりません。

一方で、ドラベ症候群やレンノックス・ガストー症候群などの難治性てんかんの治療には、世界でその効果が実証されています。この医薬品を日本でも使用できるようにするため、次の2点を要望しました。

1.大麻成分を含む医薬品の治験ができるように大麻取締法を見直してください
2.難治性てんかんの治療のためにCBDの早期承認をしてください

 

 

安倍昭恵夫人

 

安倍内閣総理大臣の夫人である安倍昭恵夫人もCBDに強い関心を寄せている人間の一人です。

日本の伝統的な文化を再興するため大麻栽培者になることも考えたそうです。

 

 

元女優 高樹沙耶

 

高樹さんは、2016年7月に行われた参院選に東京選挙区で新党改革から立候補した、元女優の方です。

「医療大麻の国内解禁」を訴えましたが残念ながら落選となっています。

 

その後、2017年には、「大麻取締法違反(所持)」で懲役1年、執行猶予3年の判決を受けていますが、現在も医療大麻合法化に向けた活動を行っています。

 

NPO法人 医療大麻を考える会

 

医療大麻を考える会は医療大麻禁止に対して、国家賠償請求を起こすとしています。

訴えの内容(抜粋)は以下のとおりです。

 

日本は大麻取締法4条により、医師が施用したり患者が施用されることを例外なしに、懲役刑でもって禁止している。

そのため医学的臨床試験すらまったく不可能な状態に置かれており、患者は医療的進歩の恩恵を受けられないままになっている。

このような状態は国民の幸福追求権や生存権などの憲法的権利を侵害するものである。

 

山本太郎 れいわ新選組

 

れいわ新選組の山本太郎氏も「医療面での(大麻の)解禁を、まず患者の人々のためにやるべきじゃないか」と医療大麻の支持を表明しています。

 

 

 

医療大麻 治験の見通し

 

2019年12月27日に沖縄赤十字病院は、大麻成分を含む難治てんかんの治療薬を治験で使える見通しが立ったことを明らかにしました。

実現すれば大麻成分を医薬品として使う治療の治験は国内で初めてとなります。

難治てんかんのレノックス・ガストー症候群、ドラベ症候群の患者は、沖縄県内に100人前後といわれており、結果が期待されますね。

 

沖縄タイムス「薬に大麻成分 国内初の治験見通し 難治てんかん治療で沖縄赤十字病院」

 

オリンピックで大麻合法化なるか

 

オリンピックで多くの外国人が来日することになるため、一部オリンピックで大麻が合法化するのでは、という噂があります。

ただし、噂は噂であり、具体的な議論は進んでいないようです。

 

医療大麻の代替としてのCBD

 

CBDは現在日本で合法的な大麻成分です。

CBDオイルなどの形で日本でも購入できるので試してみるのもいいかもしれません。

もちろん、医療大麻に含まれるTHCは含まれていないので、医療大麻と同じというわけではありませんが。

 

ヘンプマップでもCBD関連商品を販売していますのでぜひ御覧ください。

 

CBD商品一覧

 

参考文献

*1: Weighing the Benefits and Risks of Medical Marijuana Use: A Brief Review

関連ワード:医療大麻

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しかし、まだ研究段階のことが、さも「絶対」であるかのように伝わっていたり、低品質のCBD製品が問題を引き起こしているのも事実です。
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