
医療大麻に効果はあるの?20以上の症状に対する研究を公開
医療大麻解禁の動きが世界各国で広まっていますね。
その理由は大麻(カンナビス)が健康面で役に立つ可能性が分かってきたからに他なりません。
しかし、医療大麻の研究はまだまだ発展途上です。
医療大麻にどのような効果や効能があるかは、研究段階のものが多いので何でも鵜呑みにしないようにしましょう。
この記事では、医療大麻と様々な症状についての研究のレビューをご紹介します。
また、医療大麻とはやや異なりますが、カンナビス(大麻)の成分の1つであるCBD(カンナビジオール)についての研究も合わせてご紹介します。
CBDについては、CBDオイルなどの形で日本でも合法、手に入るものなので実際に試してみたい方はこちらを試すのもいいかもしれません。
医療大麻の効果の研究
医療大麻の研究は大麻解禁となった国で急速に進んでいます。
しかし、すでにお話したように医療大麻に関してはまだまだ研究が始まってから日が浅いのも事実です。
そのため、多くの研究はマウス実験の段階であったり、十分な証拠がなかったりします。
次の表は、Weighing the Benefits and Risks of Medical Marijuana Use: A Brief Review というレビューを参考に日本語訳したものです。
こちらはUS National Library of Medicine National Institutes of Health という信頼度の高い医療誌に載っています。
また、それらの研究に関連する内容として、CBDの研究についての記事が見れるようにリンクが貼られています。
医療大麻ではありませんが、詳しい内容をみたい方はリンクをクリックしてお読みください。
それでは早速見ていきましょう。
*RCT:無作為化比較試験
症状 | サマリ・証拠の品質 |
---|---|
筋萎縮性側索硬化症(ALS) | 不十分な証拠:単一の無作為比較試験(RCT)は一次または二次結果に有意差を示さなかった |
アルツハイマー病 | 公開されたRCTが存在していない。コクランの系統的レビューは、認知症に関連する行動障害の治療に経口カンナビノイドが有効であるという証拠は不十分であると結論付けました。 また、経口カンナビノイドが効かないという証拠は限られています。 |
自閉症 | 動物モデルに基づく研究、小規模症例シリーズまたは単一症例報告に限定されたデータのみ |
関節炎 | 慢性的な痛みには中程度の証拠があるが、関節炎の状態に関しては証拠が不十分 |
拒食症 | 米国食品医薬品局(FDA)が承認した製品(ドロナビノール)が存在。ただし低品質の証拠 |
がん | RCTは支持療法のみである。抗増殖特性の予備的証拠は、将来の研究される必要がある領域を示している。 |
脳性麻痺 | 痛み、けいれん、発作などの脳性麻痺の症状の証拠は、低程度から中程度。ただし、この特定の母集団には推奨事項については証拠が不十分 |
慢性的な痛み | カンナビス(大麻)のメリットに関する実質的な証拠;ナビキシモールのメリットに関する中程度の証拠 |
クローン病 | 不十分な証拠 |
嚢胞性線維症 | 予備的証拠のみ。 RCTなし。不十分な証拠 |
線維筋痛症 | コホート研究のみ、線維筋痛症の疼痛に対するRCTはなし。睡眠改善における中程度の証拠 |
緑内障 | 眼圧(IOP)を4時間大幅に低下。マリファナが既存の薬物療法やIOPの低減のための手術よりも安全または効果的であることを示すのには不十分な証拠 |
C型肝炎 | RCTなし。不十分な証拠 |
HIV・AIDS | FDA承認製品(ドロナビノール)に関する中程度の証拠。カンナビノイドとマリファナがHIV / AIDS患者の体重増加に関連していることを示唆するには低品質の証拠 |
片頭痛 | レトロスペクティブチャートのレビューでは、片頭痛の頻度の減少が示された。 RCTなし。不十分な証拠 |
多発性硬化症(MS)または持続性筋けいれん | カンナビスのメリットを示唆する中程度の品質の証拠 |
吐き気 | 利用可能なFDA承認製品(ナビロン、ドロナビノール)が存在;マリファナのメリットに関する低品質の証拠 |
パーキンソン病 | パーキンソン病における経口カンナビノイドの使用を研究した試験の結果は物議を醸し、決定的ではなかった。最も重要なのは、この集団で特にマリファナを検査するRCTがないこと |
末梢神経障害 | 末梢神経障害におけるカンナビノイドのメリットを示唆する中程度から実質的な証拠 |
乾癬 | RCTなし。不十分な証拠 |
外傷後ストレス障害(PTSD) | 不十分な証拠;潜在的な害 |
発作 | 難治性発作患者の補助療法としてのカンナビジオール(CBD)(マリファナではない)の使用に関する中程度の品質の証拠 |
トゥレット症候群 | Δ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)カプセルがトゥレット症候群の症状を改善する効果的な治療法であるという限られた証拠 |
潰瘍性大腸炎 | RCTなし。不十分な証拠 |
CBDの効果の研究
医療大麻は日本では違法となっていますが、CBDに関しては合法となっています。
そのため、日本でもCBDオイルの人気が一気に高まってきているのです。
CBDの効果の研究は以下にまとめています。
上の表よりも詳しい内容を知ることができます。

CDBオイルの効果を検証。20以上の症状に対して医学論文が出した答えは…
CBDオイルに含まれるCBDには様々な効果があると言われています。その効果にはてんかんの治療、不眠の解消、鎮痛、ニキビの抑制など20以上の効果があるとされています。今回は、その内容を研究論文の結果を踏まえつつ、一挙にCBDの効果について見ていきます。一方で曖昧な情報で「CBDは嘘」と言われかねないこ...
医療大麻が解禁される日は来るか
医療大麻は日本では違法ですが、その合法化に向けて様々な団体や個人が動いています。
詳しくは、「日本の医療大麻 事情 最新レポート」を御覧ください。

日本の医療大麻 事情 最新レポート
2020年版 日本の医療大麻の最新レポート。日本の医療大麻の現状から医療大麻解禁・合法化の動きまで最新の情報をお届けします。また、日本でも合法な大麻成分CBD、CBDオイルについても解説していきます。
麻やCBDオイルはこの20年で急速に研究が進み、またその健康面での価値に多くの人が気づき始めました。
しかし、まだ研究段階のことが、さも「絶対」であるかのように伝わっていたり、低品質のCBD製品が問題を引き起こしているのも事実です。
ヘンプマップはそんな現状を変えるため、正しい情報と、本当にいい麻とCBD製品のみを扱うことにしたメディア兼通販サイトです。
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