
【図解】エンドカンナビノイドシステムとは?CBDとの関係
CBDオイルのことを知ると「エンドカンナビノイド」もしくは「エンドカンナビノイドシステム」という言葉をよく聞くのではないでしょうか。
この記事ではエンドカンナビノイドシステムについてわかりやすく説明していきます。
エンドカンナビノイドシステムについて理解するには、まず前提知識として「カンナビノイド」や「エンドカンナビノイド」、「エンドカンナビノイド受容体」などについて知っておく必要があります。
そのため、まずこれらについて説明をしていきます。
カンナビノイドとは
エンドカンナビノイドシステムについて知る前にまずカンナビノイドについてお話をしましょう。
カンナビノイドとは麻(大麻草)に含まれる成分の総称です。
大麻草の学名がカンナビスとなっており、それが名前の由来となっています。
カンナビノイドにはカンナビジオール (CBD)やテトラヒドロカンナビノール (THC)などが含まれます。
CBDはCBDオイルでお馴染みですね。
THCは日本では禁止されている成分ですが、CBDと一緒に使用するとそれぞれの働きに相乗効果があるとされており、許可がおりでいる国もあります。
詳しくはヘンプマップの以下の記事を読んでください。

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エンドカンナビノイドとは
それではエンドカンナビノイドとは何なのでしょうか。
エンドカンナビノイドとはエンド(体内・内因性)で自然に生成されるカンナビノイドのことを言い、内因性カンナビノイドともいいます。
こちらのカンナビノイドにはアナンダミド、2-AG(2-アラキドノイルグリセロール)といった体内の様々な機能がスムーズに働くように調整する神経修飾物質が含まれます。
アナンダミドとは
神経伝達物質の一種で、動物の体内にあり、特に脳に多いのが特徴です。
リラックスしたり、心臓血管系の制御や幸福の感情も生み出すといわれています。
ちなみに、「アナンダ」には、サンスクリット語で「内面の平和と幸福を持つもの」という意味があるそうです。
エンドカンナビノイドは、カンナビスに含まれるカンナビノイドに対して内因性のカンナビノイドであることから名付けられています。
エンドカンナビノイド受容体とは
まず受容体とは、外界や体内から何らかの刺激を受け取り(受容し)、情報として利用できるように変換する物質のことをいいます。
そのため、エンドカンナビノイド受容体はエンドカンナビノイドが発する刺激を受け取り、処理する物質のことを指します。
エンドカンナビノイド受容体は体内のいたるところにあり、エンドカンナビノイドからの情報を受け取っています。
エンドカンナビノイド受容体には主に2つの種類があります。
CB1受容体:
主に脳を含む中枢神経系に存在しています。
THCを始めとするカンナビノイドの精神作用は、CB1受容体と結合することにより発生するとされています。
CB2受容体:
末梢神経系に数多く存在しており、特に免疫系に多く存在しています。
エンドカンナビノイドがこの2つのどちらかの受容体に結びつくことで何かしらの反応が生まれます。
どのような反応になるかは、エンドカンナビノイド受容体がある場所やどちらの受容体と結びつくかによって変わってきます。
例えば、痛みを緩和するためにエンドカンナビノイドが脊髄神経にあるCB1受容体に結びつくといったことがあります。
エンドカンナビノイドシステムとは
すでにエンドカンナビノイドについて説明したので、エンドカンナビノイドシステムがどのようなものか、想像がつくかもしれません。
エンドカンナビノイドシステム(Endocannabinoid System: ECS)は体内で自然に生成されるカンナビノイドという物質に関するシステムです。
エンドカンナビノイドシステム(ECS)は、体内の至るところに存在するエンドカンナビノイドとエンドカンナビノイド受容体で構成され、身体機能のバランスをとる働きのことをいいいます。
先程の例だと、痛みに作用するためにエンドカンナビノイドが脊髄神経にあるCB1受容体に結びつくといった働きがエンドカンナビノイドシステムということになります。
エンドカンナビノイドシステムの働き
エンドカンナビノイドシステムがどのように働くのか、またその機能はどのようなものか、ということについてはまだ研究の段階です。
しかし、主に以下のプロセスに関わっているとされています。*1
- 食欲と消化
- 代謝
- 慢性的な痛み
- 炎症、免疫システムの反応
- 気分
- 学習と記憶
- 睡眠
- 心臓血管系機能
- 筋肉形成
- 骨の再形成と成長
- 肝臓の機能
- 生殖システム
- ストレス
- 皮膚と神経機能
CBDとエンドカンナビノイドシステム
実はCBDがエンドカンナビノイドシステムとどのように作用しているのかは完全には解明されていません。
THCの場合は、CB1やCB2受容体に結びつくことがわかっていますが、CBDの場合はまだ不明な部分が多いというのが現状です。
一方で、CBDにはエンドカンナビノイドが壊れるのを防ぐ役割があり、これが体への影響を高める助けになると言われています。
CBDがどのように働くのかについては議論の余地がありますが、多くの研究がCBDが痛みなどの症状に有効である可能性を示唆しています。
エンドカンナビノイド欠乏症とは
2004年に提唱された疾患で、体が十分にエンドカンナビノイドを生成できていない状態を指します。
まだ研究の段階ですが、この結果、エンドカンナビノイドシステムが十分に機能せず、病気を発症する可能性があるとされています。
2016年に出されたレビューでは、このエンドカンナビノイド欠乏症が偏頭痛や線維筋痛症、過敏性腸などの発生要因を説明してくれる可能性があるとしています。*2
これらの症状は明確な原因が分かっておらず、エンドカンナビノイド欠乏症という考えに注目が集まっています。
ただし、さらなる研究が必要とされるのは言うまでもありません。
エンドカンナビノイドシステムのまとめ
エンドカンナビノイドシステムについて、どうだったでしょうか。
専門用語が多く、難しいと感じた方もいるかもしれません。
エンドカンナビノイドシステムは身体の調節機能なんだと分かっていただけたら、ひとまず十分かと思います。
それにしても、体にヘンプの成分、カンナビノイドと同じような成分があるなんて驚きですよね。
一部ではエンドカンナビノイドは脳内マリファナ類似物質とも言われているそうです。
麻やCBDオイルはこの20年で急速に研究が進み、またその健康面での価値に多くの人が気づき始めました。
しかし、まだ研究段階のことが、さも「絶対」であるかのように伝わっていたり、低品質のCBD製品が問題を引き起こしているのも事実です。
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